ユースウエルネスKuKuNa

ユースウエルネスKuKuNaの
お知らせ

まつしま病院は、2024年4月1日にMATSUSHIMA ANNEXをオープン。
MATSUSHIMA ANNEXの2階にユースウエルネスKuKuNaを開設しました。

ユースウエルネスKuKuNaとは?

性教育の進んでいるスウェーデンでは、国内に250か所もユースクリニックという若者が性に関する悩みや人間関係・デートDVなどの暴力の問題などについて無料で相談できる場あります。性に関する正しい知識を得られるだけでなく、避妊や性感染症予防のために必要なFスキルを学ぶこともできます。

日本においては、令和になっても性教育の実施については学校や自治体によってばらつきがあり、性の健康について学ぶ機会が保障されていない状況です。
Sexual Reproductive Health and Rights(セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス・アンド・ライツ):性と生殖に関する健康と権利を保障するためにも、子どもや若者が性について、自ら学ぶ場や性に関する専門家に気軽に相談できる場所が必要だと考えています。

また、子どもや若者は成長に伴い、体の変化やそれに関連した不安に加えて、家族・友人等との人間関係においても悩みを抱えていきます。そのような時期に、相談できずにいることや孤立することで、悩みを深めてしまったり、状況を悪化させてしまうこともあります。子どもや若者が抱える悩みを受け止める場所が社会に必要だと考え、その機能を持った場所として、ユースウエルネスKuKuNaを開設することにいたしました。

『ユースウエルネスKuKuNaってこんな場所』 15秒Ver 紹介動画

ご予約・お問い合わせについて

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(kukuna@matsushima-wh.or.jp)でも承っております。

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ユースウエルネスKuKuNaの3つの活動

1.街の保健室(オープンユース)

開催日 第2・4土曜日 13:00〜16:00
(不定期) 木曜日 16:30~18:30
※祝日等などで開催日に変更の時があります。
詳しい日時は公式LINEで確認をお願いします。
予約 不要
料金 無料
  • FreeWi-Fi・Freeドリンク・お菓⼦・本(性や健康/⼈間関係などに関連した絵本や書籍、漫画)おりものシート・コンドームなど設置しています。
  • 必ず相談をしないといけないわけではありません。来てくれた⽅は⾃由に過ごしてください。⾃分で書籍を読んで勉強するための利⽤や、ちょっと気になっていることを質問してもOKです。
  • ⼀⼈で・お友達同⼠で・パートナーと・親⼦での利⽤も⼤歓迎。

2.個別思春期相談(ワンコイン相談)

開催日 土曜日・木曜日不定期に開催しています。
土曜日 9:30~11:00
木曜日 11:30~15:30(12:00~13:00を除く)
予約 要予約
ユースウエルネスKuKuNaの公式LINE(ID:@298scboo)からお友達登録をしてご予約をお取りください。
料金 500円(30分)
対象 悩みを抱えた⼦ども・若者
備考 ワンコイン相談後、必要な場合やご希望によって、まつしま病院の診療(思春期外来を含む)におつなぎすることもできます。

保護者からのご相談、保護者・支援者同席での面談をご希望の場合は、まつしま病院(思春期外来:3,000円/45分)で対応致します。

3.教育活動(勉強会や性教育講演など)

勉強会 ⽉1回⼟曜⽇ 9:30〜11:00

内容/詳細は決まり次第HPにてお知らせします。

性教育 ご希望に応じて⼦供向け・保護者向け・⽀援者向け講座を企画・実施
学校や保育園、企業などへの出張や対象人数によっては、ユースウエルネスKuKuNaでの開催も可能です(講演内容は要相談)
料金 要相談

教育活動(勉強会の参加や性教育)ご希望の⽅はLINEもしくはメール(kukuna@matsushima-wh.or.jp)にお問合せください。

ユースウエルネスKuKuNa室長よりご挨拶

まつしま病院で助産師をしています幸﨑若菜(こうさきわかな)です。ユースウエルネスKuKuNaの室長として、活動していくことになりました。
よろしくお願いします。

私は、まつしま病院での勤務の傍ら、思春期保健相談士として、日本家族計画協会で相談員として10年以上思春期相談に従事してきました。所属する日本思春期学会の性教育認定講師や日本フォレンジック看護学会認定のSANE-J(日本版性暴力対応看護師)の資格も取得し、子どもや大人への性の健康教育・看護系福祉系大学の講義・性暴力被害者支援の講演活動も行ってきました。

室長よりご挨拶

助産師1年目の終わりに逃げるように前職を辞めて、将来について考えた時に、いずれまつしま病院で働きたいと思っていたため、勇気を出して、履歴書を送りました。当時の師長だった小竹さんは私の状況をまるごと受け止めて、一緒に頑張っていこうとお手紙をくれました。使い物にならなかった私を、まつしま病院で拾ってもらえたからこそ、今の私の助産師人生があると思っています。

どんな環境で過ごしたか、どんな人に出会ったか、どんな言葉をかけられたかによって、価値観や人生が形成される、まつしまでの寄り添う(時々お節介な)支援を実践してきて、そのことを痛感させられます。想像を超えた困難を経験しながらも懸命に生きている女性や子どもたちから、社会が抱える課題が山積していることを教わりました。利用者さんの抱える背景が複雑であればあるほど、その支援の難しさもあります。ですが、信頼できる他者との出会いや守るべき家族の誕生をきっかけに、利用者さんやその家族が変化していくプロセスをそばで見せていただき、医療者として喜びとともに身が引き締まります。

産婦人科と小児科を標榜しているまつしま病院であっても、思春期世代の子どもたちと関わる機会はさほどなく、ある日突然抱えきれなくなったトラブルとともに来る10代の女子に遭遇することが増えてきました。訪れてくれる子供たち一人一人と向き合っていく毎日です。まだまだ性教育に対する偏見や抵抗感、苦手意識を持つ大人も多く、月経や妊娠のメカニズムを理解していない大人にも出会います。これでは大人が子どもに伝えられないのも当然だと感じています。

子どもの権利とセクシャル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツがおざなりにされている現状を少しでも改善していくために、まつしまのユースウェルネスKukuNaの活動をご理解、ご支援いただけますよう、よろしくお願いいたします。

ユースウエルネスKuKuNaが目指すところ

子どもや若者は、自分の体や心の悩み・モヤモヤした気持ちなど、家族や友達といった身近な人だからこそ話せないということもあります。子どもの抱える悩みや不安を安心して相談できる「街の保健室」をコンセプトとしています。
若者の対応を理解し、医療の専門家でもある大人に自分の悩みや気持ちを表出する場を作ることで、子どもが困った時に誰かを頼ることや相談するスキルを獲得してもらえたらと思っています。

そして、子どもが抱える悩みを受け止めるためには、子どもへの直接的な対応のみならず、大人や社会が変わっていくための対応も同じくらい大事だと考えています。そのため、子どもの悩みを受け止められる大人を増やすことや対応できる仕組みを構築し、増やしていくことも必要だと考えています。

近年の社会の変化はすさまじく、子どもたちの置かれた環境や状況を理解することがどんどんと難しくなってきています。他者との付き合い方やコミュニケーションの取り方も変化してきています。厳しい家庭環境に身を置く子どもの健康と安全という当たり前の権利がないがしろにされているケースにも遭遇します。

より敏感に多くのことを感じとり、吸収・学習してしまう子どもたちの心や体に目を向けて、性教育に限らず、広く子どもの悩みを受け止める場、子どもたちの健全な成長発達を支えていく場を社会が整えていく必要があると考えています。

子どものために、親だからできること、学校だからできること、医療従事者だからできること、福祉や行政機関ができることがそれぞれあり、その役割を認識し、共に学び、連携していくことが不可欠だと感じています。

子どもや若者を取り巻く社会課題は多様であり、抱える悩みや状況も複雑化の一途をたどっています。様々な事情や状況を抱えた子どもや若者が安心して生活していくために、立場や職種、領域を超えて、連携していくことが当たり前になり、子どもの気持ちに寄り添い、その可能性を伸ばすことができる街づくりに寄与したいと思っています。